お見合い相手から溺愛されて困っています。
「じゃ、また行こうよ!もう一度リベンジ。」

また…が来ると良いな。

私は笑いながら頷いた。


車は私のマンションの駐車場に止まった。
ぬいぐるみを抱っこしたら前が見えず桜木さんが連れてきてくれることになった。

今朝大慌てで来ちゃったけど部屋見られて大丈夫だったっけ?

心配をよそに桜木さんは部屋の中を見ないように玄関先にぬいぐるみを置いてくれた。

「今日はありがとうございました。本当に楽しかったです。これ…私からのお礼です。あの子をもらってからなので少しで申し訳ないのですがよかったらもらってください。」

あかりちゃんが俺の分を選んでいてくれた?

俺は嬉しくてすぐに受け取った。
「ありがとう。」
と思わずおでこにキスをした。

あかりちゃんは頬を赤く染め下を向く。
その姿がまた可愛い。
このまま連れて帰りたい衝動を抑え、俺は帰宅した。
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