年下のかわいい後輩くんが彼氏になりました

「あっ!この雑誌って?」

啓太はテーブルに置いてあったデートスポット特集の雑誌を見つけてページを捲っている。

「週末のデート、随分楽しみにしてたんだね、優菜」

「うん。行きたいところをその雑誌見て考えてたの」

「そっか。今回は残念だけどさ、いつでも行けるよ。またその時にデートする場所を一緒に考えようね」

啓太がそう言って私の頭をポンポンしてくれて、急に抱きしめてきた。

「啓太?どうしたの?」

啓太は私を抱きしめたまま、

「ねぇ、本当に行くの?」

「はぁ?行くでしょ?今、どこに行こうか一緒に考えようねって、啓太言ったよね?」

「違うよ、そっちじゃなくてさ。送別会」

「えっ?そっちの話?」

「う・・・ん」

「どうして?啓太も一緒に行く?」

「それはさすがに場違いでしょ。俺は行かないよ」

「行って欲しくないって聞こえる、よ」

「ん。だってさ、豪先輩も来るんでしょ」

「豪くん?」

< 105 / 216 >

この作品をシェア

pagetop