年下のかわいい後輩くんが彼氏になりました

「啓太、連れてきてくれてありがとう。なんかドキドキするー」

「俺もだよ。異次元に迷い込んだみたいだな。何もかもが初めて見るものばかりだし」

しばらく経っても、撮影する気配がない。それよりもスタッフの人たちにトラブルがあったのか、ザワついていて。

『急にモデルが来れないってどーなってんだ！誰か、代役いないのかよ？』

『事務所の担当に電話して確認しろよ！テメーがしっかりしてねぇからだ』

『はい、すみません。すぐ確認します』

やっぱり業界の人たちって、口が悪くて怖い。

『おい、この二人使えねぇか？見ようによっちゃイケるだろ』

なんか、私たちのことを話してる？

「啓太、怖い」

「大丈夫だよ、俺たちはただの見学者だし」

すると一番若いスタッフが私たちのところまできて、

『今日は誰に連れられてここに来てるの？』

そう質問してきたから啓太が返事をしてくれた。

「A-TOPS編集部の寺田さんです。撮影の見学に来ました」

『誰か、寺田ちゃん呼んできて！』

『もう時間ないから、先にスタンバイするよ』

『二人とも、名前教えて』

「俺がKeiで、彼女がYouです」

「ちょっ！Youってやめてよ！」

『よし、じゃKeiはあっちのスタイリストのところへ行って』

『で、Youは・・・。マコちゃーん！この子お願い』

『ほら、早く移動する！』