年下のかわいい後輩くんが彼氏になりました
『じゃ、現場入るよ。ついてきて』
マコちゃんさんの後ろをついていくと、啓太はもうそこにいて。
「啓太!」
「優菜?えっ?ゆう、な?マジで?」
啓太が手で口元を押さえて真っ赤になってる。
啓太の衣装はスーツを少し着崩して、ネクタイを緩めている。
片手にはブーケを持っていて。
不良でもない、かと言って真面目でもない。
とにかく啓太に似合う衣装だった。
『はい、こっちに来て!早く!』
私たちは青い背景の前に立たされた。とても殺風景なところ。
テレビで見る、後で背景を合成するやつだよね。
『とりあえず二人で適当におしゃべりしてて。撮影の時に声掛けるから』
そう言うとその監督さんは姿を消した。