年下のかわいい後輩くんが彼氏になりました
「あれ?CHERRY CREEKは?まだ来ないんですか?」
自分たちの撮影に集中してて、すっかりCHERRY CREEKの事を忘れていた。
「ごめんなさい、あなたたちが撮影している時に別の部屋で撮影して、もう帰ってしまったわ」
『えーーっ。会いたかったぁ』
私と啓太の声が被った。
「でも、メンバーはあなたたちの撮影を見てたわよ。使用する写真も選び終わっているし。仕上がりを楽しみにしてて」
「あの、私たちは何に使われる写真を撮ってたんですか?」
「CHERRY CREEKのファーストアルバムのジャケット写真よ」
「えっ?本人たちがジャケットになるんじゃないんですか?どうして私たちの写真?」
「今回のアルバムのコンセプトが”優しい恋人”なんですって。だからふわっとしたカップルの写真が希望でね。彼ら、あなたたちの写真を見てとても喜んでいたわよ」
「うわー!知ってたらもっと頑張ったのに。マジかー」
啓太が頭を抱える。私も啓太と同じ気持ち。
「そうなると思ったから最初に言わなかったの。変に力が入ってしまって不自然な写真しか撮れなくなるのよ。言わなくて正解」
「さすがプロっすね。そこまで読んでるとは」