年下のかわいい後輩くんが彼氏になりました

翌日はお母さんの案内で札幌観光をして。一日中北海道を満喫した。

たくさん写真を撮って、美味しいものを食べて。

思い出をたくさん作って。

啓太を見ていると、本当はお母さんと一緒に暮らしたいんじゃないかなって感じることもあって。

北海道に2泊して、私たちは啓太の家族とお別れした。

「ねぇ、啓太。本当はお母さんと暮らしたいんじゃないの?」

「んー。中学の頃はそんな風に思ったことも時々あったけど。特に優菜が卒業してからね。でも今は思ってないよ。こうして時々会えればいい。俺も大人になったってこと」

「そっか。でもね、もし寂しくなったらまたすぐに会いに来ようね。東京から飛行機で2時間も掛からないんだから」

「俺より優菜の方が寂しくなるんじゃないの?シンガポールはすぐに会いに行ける場所じゃないんだよ」

「うん。もし寂しくなったら啓太に甘える。いい?」

「そんなこと聞かないでよ。いつでも甘えて。俺、優菜よりも大人だから」

「ふふっ。頼もしいね、啓太。その時はよろしくお願いします」

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