年下のかわいい後輩くんが彼氏になりました
「啓太、疲れてるのに。だめでしょ?」
「なんだよ、会いたくなかったの?帰っちゃってもいいの?」
「だ、だめ。帰らないで。会いに来てくれてありがとう」
「優菜、素直だね。そんなに俺に会いたかった?」
「うん、会いたかったよ、とっても。朝ね、一人が凄く寂しいの。啓太が隣にいないと、寂しいよ」
「いつの間にこんなに俺のこと好きになってんの?」
「いつもいる人がいないって、思った以上に心が苦しくなるの。こんな気持ち、初めてで。啓太のことばっかり考えてる」
「もう、どうしようもないね。重症だね、優菜。年上の余裕なんて一つも無いね」
「なんでそんな風に意地悪に言うの?啓太といる時、私は年上なんだって、思ったこと一度もないのに」
「うん、ごめん。年下だって気にしてるのは俺なんだ。もっとしっかりしなきゃ、って思うんだけどさ。俺の気持ちばかり押し付けてしまう。今だって会いたい気持ちが抑えられなくて、ここまで走って来ちゃったし」
「それは、年上とか年下とか関係ないし、啓太の気持ちはとっても嬉しいよ。私は会いに来てくれる啓太が好きだもん」
「優菜っ」
切ない声で私の名前を呼ぶ啓太。
思わず私から啓太を抱きしめた。
「ねぇ啓太。ちょっと内緒話があるから、耳貸して」
そう言って私は啓太を屈ませる。
「ん?なに?」
私と顔の高さが一緒になった時、私は啓太の頬にキスをした。
私はどうしても今、啓太に触れたかった。その衝動が抑えられなかった。
私の唇が離れた瞬間、
「えっ?ゆう、な?」
びっくりした啓太の目。手のひらで自分の頬をおさえる啓太。
そんな啓太を見て、啓太のことを守ってあげたいって思った。
啓太がとても愛おしかった。