年下のかわいい後輩くんが彼氏になりました
私は啓太の目を見つめた後、啓太の唇へ目線を移し、ゆっくりとキスをした。
ドキドキした。
こんな風に私からキスができるなんて。
自分でしたことなのに、まるで映画のワンシーンを見ているかのような気持ちになった。
最初にした時の衝動的なキスとは違う。あの時より、啓太のことが好き。
唇を離し、啓太の顔を見る。
「ゆう、な。俺さ、俺。泣くかも」
へっ?泣くって、なに?
「なんで?啓太って涙もろいの?」
「いいだろ、泣きたいんだよ。優菜のことが好きすぎて、涙が出る。なんでだろう」
そう恥ずかしげもなく言う啓太の目から、一筋の涙が零れた。
それから啓太は泣きながらお皿を洗っていた。
それがとてもおかしくて。
笑ったら怒られそうだけど、私は笑って。
笑いながら、私もなぜか泣いていた。