年下のかわいい後輩くんが彼氏になりました
◎ 鍵を預かる意味
その日から毎日、啓太は部活帰りに私の家に寄ってくれた。
部活のない日は学校帰りに一緒にスーパーへ行き、啓太も作れそうな献立を考えて、一緒にキッチンに立つ。
啓太は意外にも器用で、一度教えたら手際よく調理できるようになった。
「ね、優菜。明日は土曜日だからさ。部活終わったら俺んち来るよね?」
「うん、明日は啓太のおうちの大掃除しようね!」
「えーーっ、掃除すんの?やだよ、一緒に遊ぼうよ」
「遊ぶのはお掃除が終わってからです!」
「だってさ、掃除する前の掃除しなきゃならないじゃん。面倒なんだけど」
「掃除の前の掃除って、なあに?」
「優菜に秘密にしてるもの、片づけなきゃならないでしょ」
「秘密?何を私に隠し事してるのよ?」
「色々あるだろ。友達が置いていったものとか、アレとかソレとか」
なるほどね。啓太の家にはお友達が遊びに来るんだね。大体想像はできるよ。
「そのアレとかソレは、私が見つけられないところに隠しておいてね」
「はーい。でも、一緒に観てもいいんだけど?」
「観ません!!」