年下のかわいい後輩くんが彼氏になりました
豪先輩の好きな人は優菜に決まってんだろ。まだ好きなのかよ。なんなんだよ、豪先輩。
「啓太くん、顔が怖いよ。大丈夫?」
吉岡さんに声を掛けられて、ハッとした。
悩むな、俺。優菜と付き合っているのは俺なんだ。今さら豪先輩の出る幕はないんだ。
そこへ買い出し班が戻ってきた。
「啓太、サボりかよ。買い出し手伝えよな」
「いや、俺は調理班なの。知らなかった?」
「ふざけんなよ。お前が作る飯なんて食えんのか?」
一年の買い出ししてきた奴らに文句を言われた。
俺はそんな奴らを無視して、何を作ればいいのかマネージャーに確認した。
「で、田中マネ。今日のメニューは何?」
「今日はカレーにするの。啓太は何ができる?」
「じゃ、まずはジャガイモの皮剥きするわ。ジャガイモ貸して」
「マジで?啓太が皮を剥いたら身が無くなりそう!」
俺は田中マネの失礼な発言に反論せずに手を動かした。