このヤンデレ医師を何とかしてほしい
お正月の福袋で当たったタボッとしたスウェットとジーンズを履き、私は憂鬱な気分になりながら私はリビングへと向かった。



リビングに行くと誰もいなかった。日曜日だって言うのに、母さんたちがいない。キョロキョロとリビングを見ていると察したのか、「お母様たちは気を遣って出て行ってくれたんだよ」と昴さんは言う。

ふざけんな。その一言が口から出そうになる。何が気を遣うだ。私は昴さんと付き合っているわけじゃない!だから母さんたちがいても問題はないし、むしろいてほしかった!まあ、いてもいなくても面倒くさいことが起きるのに変わりはないけど。

「お母様から聞いたよ。最近、あんまり食べれてないんだってね。ちゃんとご飯は食べないと体調を崩しちゃうよ」

エプロンをつけた昴さんはそう言い、テーブルの上に朝ご飯を置く。ご飯に味噌汁、焼き鮭に野菜のおひたしと栄養満点の朝ご飯だ。

「……別にわざわざ作らなくていいのに。適当に済ますから」

私がそう言うと、ふわりと昴さんの大きな両手で顔を包まれる。やっていること、言っていることはめちゃくちゃなくせに、手はとても優しくて温かい。
< 4 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop