美しい夢を君とⅡ
「触るな!!!」
「ここ、この傷覚えてない?」
そう言ってお腹にある傷を触るやつ
「それは昔手術したやつだ」
「はははは、違うよ。これはね、俺が刺したんだよ」
指で傷口を押された瞬間頭の中に記憶が走った
男に刺されて意識を失った私
思い出した
そうだ、こいつはあの時家族で出かけてた私を誘拐したんだ
「お、思い出した?いやぁ久しぶりに刑務所から出てきて街で君を見かけた時はびっくりしたよ。君お母さんそっくりだね。おかげでまた蘇ってきちゃってさ」
何が?そう聞きたくなったけど我慢する
「あれ、気にならない?まぁ教えてあげるけど、ちょっと体制変えるね」
そう言って私の両腕を掴んだと思ったら頭上で纏められてガチャンと音がした
は???
動かしたくても動かない手
なにこれ?見えないけど多分手錠な気がする
ベッドに括り付けられている
「意味わかんないんだけど外して」
「じゃあ、続けるね」
私の上に乗っかったまま話し続けるやつ