美しい夢を君とⅡ
「もし私たちの大学が違くても、家は近いし仲間ってことには変わりないから。まぁ寂しさはあるけどね」
「そうなんだぁ」
「愛那はどこの大学?」
「私は専門学校だよ。美容師さんになりたいんだ」
愛那が美容師か
うん。似合う
「そっか、頑張ってね」
「うん!美夢もね!じゃ!」
そう言って優雅たちと教室に戻っていく愛那
「美夢っち教室戻ろ~」
陸に「はーい」と返事をして教室に戻ると鈴が話しかけてきた
「ねぇねぇ美夢ちゃん。私のお兄ちゃんと知り合いなんだよね?」
「ん?そうだけど」
そう言うと耳元に顔を近づけてきた鈴
「じゃあ美夢ちゃんも暴走族?」
「ん?」
わざと聞き返す
「お兄ちゃんが暴走族に入ってるのは知ってるんだ。だけどどこに入ってるのかは知らない」
「そうなんだ」
樹、鈴に言ってないんだ。まぁ普通言わないか
「でも多分総長なんだと思う」
「総長?」
「うん。だって前に街中でお兄ちゃんを見つけた時に一緒にいた人たちが総長って呼んでたから」
おー、ばれそうじゃん
まぁ雷神ってことが周りにバレなければ大丈夫か
「本人に聞いてみれば?」
「答えてくれないの。だからね自分で調べようと思って」
自分で調べる?
「どうやって調べるの?」
そう言うとまた耳元に顔を近づけてきた
「あのね、実は白鴉の姫になったの」
白鴉ーシロカラスー?何それ。聞いたことない