美しい夢を君とⅡ

現在16時


目の前には大きな倉庫


もう何十年も経ってるはずなのに全然壊れる気配はない


むしろ綺麗すぎる


バイクを置き倉庫の裏へ



「あったあった」


倉庫の裏の壁


そこの隅っこに書かれている文字



"ミム、レイヤ、ユイカ、
リョウ、リク、カスミ
一生一緒に"



「懐かしい」


これを書いたのは中学生の時だったかな



あの頃はまだバイクに乗れなかった私たちはみんなが暴走行ってる間ずっと倉庫にいた


それで暇すぎて倉庫の裏にきてよくこうやって落書きしてたんだよね


先代にバレた時はめちゃくちゃ怒られたけど



「さ、戻ろ」






再び入口の前に立ち倉庫を見渡す


「美夢もう来てたのか」


その声に振り返ると玲夜



そして聞こえるエンジン音


「結華と稜も来たみたいだね」


「そうみたいだな」


2人が到着するとその後すぐに陸と香純も来た



「みんなで何してるのー?」


バイクから降りてきた香純に「思い出に浸ってる」と言うと、


「私も」「俺も」「同じく」


と、答える結華たち


「じゃあ俺っちも浸る!」


そう言って横に並ぶ陸


「私もー!」と元気な香純



みんなで並んで倉庫を見上げる


すると勢いよく開いた扉



「うぉっ」


思わずびっくりすると目の前にはびっくりしている和樹


「え?!みなさんこんなとこで何してんすか!」


まぁそりゃそうなるよね


「なんでもない。みんな入ろ」


中に入ると下っ端くんたちが挨拶してくれる


「あ!みなさん!!ちょっとそこに並んでください!!」


光太に言われて指定された場所に並ぶ私たち



「はい!フード深く被り直してください!」


言われるがまま指示に従う


「はい!準備おっけーですね!!じゃあいきますよー!あ!みなさんは下向いといてくださいね!

はい!チーズ!!」



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