美しい夢を君とⅡ
もはや何が起きたのか分からない


「はい!おっけーです!!見てくださいこれ!」


そう言って光太が見せてきた携帯


そこに写っているのは私たち6人が全身真っ黒で下を向いて立っているだけの姿


「これ撮って意味ある?」


「ありますよ!!特攻服を着てる写真は沢山ありますけどこの全身コーデの時の写真ないですよね!だから撮りました!!みなさん誰が誰なのか分からなくて最高に面白いです!!」


ん?


いま面白いって言ったよね



かっこいいとかじゃなくて面白いって




まぁいっか



「上行きましょうか」


「ん。そうだね」



そう言って歩き始めると下っ端くんに引き止められた


「もう18時まで下に来ないんですか?」


なぜか目がキラキラしている。なぜ


「んー。いや、10分ぐらいしたら降りてくる」


「分かりました!待ちます!!」


走り去っていく下っ端くんを見ながらほんとなんなんだ?って思う










幹部室に入りいつもの場所に座り周りを見渡す


本棚に沢山入っているアルバム、資料


壁にはたくさんの写真


どれも大切な思い出



「楽しかったなぁ」



なんて言うと「楽しみはまだまだこれからもあるでしょ」と結華


そうだね、たしかに楽しみはまだまだある


だってまたみんなと過ごせるんだし


きっとこのメンバーとか死ぬまで一緒だと思うし


そう考えるとまだまだ先は長いな



「もう10分経ってるぞ」



稜に言われて時計を見てびっくり



思い出に浸ってたら10分経ってた



「じゃ、お先に」


そう言って総長室に入る結華と香純


出てきたその姿は特攻服を羽織っている


次に入った稜と陸、玲夜


最後は私

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