美しい夢を君とⅡ

｢やっぱり最後はここだよね｣


そう言いながらヘルメットを外す


｢何回来ても飽きないわね｣


ほんとそれ、さすがにこの時期の海はまだ寒いけど



ここで色んなことがあったなぁ


毎年花火もしたし、夏には海にも入った


あと玲夜と想いを伝えあったのもこの砂浜




｢9代目とかも来ればよかったのにねー！｣


｢あの人たち歩きだったらしいから｣


わざわざ引退式に来てくれた青空くんたち先代は私たちが暴走に行くと同時に帰って行った


｢にしても鳳竜も今日だったのね｣


｢それね｣


実はさっき鳳竜と会った


向こうも暴走してて話したらどうやら私たちと同じく今日引退式だったらしい


そういえば優雅たちはみんなそれぞれ違う大学とか専門学校に行くらしくてバラバラって言ってた


優雅と咲は学校遠いから引っ越しちゃうみたいだし


前みたいには集まれないんだろうなぁ



｢みんなこうやって大人になって行くんだな｣


稜の言葉に頷く私たち


｢さっむ！！！もう帰ろ！！｣


そう言ってバイクに戻る陸


たしかに寒い


｢行こっか｣







バイクに跨ると目の前には和樹


｢どうしたの？｣


｢あの！倉庫に戻る前に連れていきたいところあるんでみなさん着いてきてください！！｣


そう言ってバイクに戻って行った


｢なんだろうか｣


｢さぁ？まぁ着いてってやろうぜ｣


｢そだね｣


てか今日の玲夜めちゃくちゃかっこいいんだけど！！！


いつもパーカーきて特攻服だから皆同じ姿だけど今日は顔が丸見えだから新鮮！！！！



｢そーちょーたちー！！行きますよー！！｣


そう声が聞こえて急いでエンジンをかけた