美しい夢を君とⅡ
ーー


「美夢おっはー!」


そう声が聞こえて目を開けると香純の顔がドアップ



「、、、うわっ」



思わず出た声


「え?!美夢もう喋れるの!?」


「、、いや、、少ししか、、」



ん?私今普通に話せてるじゃん


「とりあえず水飲む?」


結華が差し出してくれた水を飲むと喉がスッキリした


「結華、ありがと」


「いいえって結構喋れるのね」


うん。自分でもびっくりしてる


「美夢、おはよ」


「玲夜おはよ。えっと色々聞きたいんだけど、、」


「何だ?」



何から聞こう、、、


あ、まずかあれか



「今何年何月何日?」


「今は○○年7月20日だ」



え?


私が龍音引退した時から5年経ってる?



「私が入院してる理由は?」


そう言うとびっくりするみんな


「覚えてないのか?」


「ん?何が?」


「学校帰りに子供を助けようとして車に跳ねられたんだ。そこで頭を強く打ったせいで今まで昏睡状態だったんだ」



ん?んん??学校帰りに子供を助けようとして?



「いやいや高校は卒業したじゃん」


そう言うとみんなが疑問の顔をしている



「俺たちは卒業したけど美夢は事故のせいで卒業出来てないぞ?」




は?何言ってんの?


「まって、私が事故にあったのいつ?」


「高3の春だ」



高3の春、、、


何かあったっけな、、



思い出せない



そうだ



「龍音は?どうなったの?」


そう聞くとまたみんな同じ顔をする


「龍音?なんだそれ?」
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