愛して欲しいなんて言わない!

日曜日の過ごし方

9時には掃除と洗濯が終わった
と、いってもやってくれたのは
西九条だけど

私は「手伝おうか?」と声を出しつつも
ずっとソファに座って
西九条の背中を見つめていた

西九条は優しい

初対面のときの冷酷さは消えていた

なんであんなに冷たかったのか
ちょっとわからない

目が合うたびに西九条は
優しい目で微笑んでいた

近くを通るときは
必ずキスをした

傍から見たら
馬鹿じゃんって言いたくなるほど

西九条は私に甘くなった気がする

「理菜、どっかに出かけるか?」

「どこに?」

「どこでもいいよ
理菜はどこか行きたい場所はある?」

「とくにないけど…」

西九条は私の隣の座ると、
肩に手を回してきた

回した手で髪を触る

「家でまったりする?」

「まったり?」

「ん」

西九条が唇にキスをする
あいている西九条の手が
私の太ももへ移動した

「家にいたら歯止めがきかないよ」

西九条が苦笑いをした

冗談で言っているようには見えない
たぶん
本気だ

私は必死にどこに行こうか
考えてみた

でも思いつかない

それに
西九条の欲望のままに
過ごすのもいいかな?って気持ちもある

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