愛して欲しいなんて言わない！

第一、何で
私が学級委員なのよ

西九条のやつ
勝手に決めやがって！

絶対、呪ってやる

「疲れたぁ」

私は西九条の椅子に腰かけた

職員室には
小林と私の二人しかいない

他の先生たちは
会議らしい

理科の研究室と職員室を
５往復してやっと荷物を
運び終えた

なんで新学期になるまで
移動しておかないのよ

他の教師たちは
すでに終わってるじゃん

新しい机の整理まで
きちんと終わってるって
いうのに

「お疲れさま」

小林が職員室の前に
置いてある自販機で
飲み物を買ってきて
くれたようだ

お茶のペットボトルを
私に差し出してくれた

「お金は教室に
戻ってからでいい？」

「ああ、いらないよ」

「でも、悪いから」

「いいって」

「んじゃ、ゴチになります」

私は頭を下げると
職員室でお茶を飲んだ