愛して欲しいなんて言わない!
既成事実をつくってしまおうと
する自分の両親が腹立たしいし

私に腹を立てない西九条の両親にも
苛々する

どうすれば
私の結婚は破談になる?

「優衣、ちょっと」

優衣の旦那の声が聞こえてきた

優衣は私に
「ちょっと待ってて」
と言うと
階段を下りて

店のほうに降りていった

何かあったのだろうか?
店のことは私には
関係ないし

どうでもいいや

私はぬるくなってきた
紅茶を飲んで
ほっと一息をついていた

「申し訳ありませんでした
理菜が遅くまでお邪魔していたようで」

階下から
西九条の声が聞こえてきた

え?

ええ?

なんでここに来ているのさ!
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