幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
王族は、一度は外に出て見聞を広めるというのは、いい習慣かもしれない。仲間内だけで固まっていては、視野が狭くなることもあるだろう。
「行く当てがないなら、しばらくうちに来る? っていっても、うち、絶賛修理中だけど。おいしいご飯はお腹いっぱい食べられるし、寝るところもあるよ」
最初に屋敷に入った時よりだいぶましにはなったが、まだまだ手をつけられていないところは多い。
人を招くような状況ではないのだが、アルダリオンは行く当てもないというし、雨風がしのげるだけましではないだろうか。
「おいおい、リーゼ嬢ちゃん。いいのか。アルダリオンを信じて大丈夫だという保証はないんだぞ」
リーゼの身の安全に重きを置いているサージがツッコミを入れた。
「いいんじゃない? うち、盗まれて困るようなものなんてないし」
「そりゃまあたしかにそうだがよ。シド、お前はどうだ?」
ちょうどその時、がさがさと茂みをかき分けて姿を見せたのはシドだった。彼の口には、兎がくわえられている。獲物をぽとりと口から落として、シドはアルダリオンの匂いをかいだ。
「ん? 吾輩はかまわんぞ。そいつからは、悪意は感じられないからな」
シドは、アルダリオンを危険人物ではないと判断したようだ。
「行く当てがないなら、しばらくうちに来る? っていっても、うち、絶賛修理中だけど。おいしいご飯はお腹いっぱい食べられるし、寝るところもあるよ」
最初に屋敷に入った時よりだいぶましにはなったが、まだまだ手をつけられていないところは多い。
人を招くような状況ではないのだが、アルダリオンは行く当てもないというし、雨風がしのげるだけましではないだろうか。
「おいおい、リーゼ嬢ちゃん。いいのか。アルダリオンを信じて大丈夫だという保証はないんだぞ」
リーゼの身の安全に重きを置いているサージがツッコミを入れた。
「いいんじゃない? うち、盗まれて困るようなものなんてないし」
「そりゃまあたしかにそうだがよ。シド、お前はどうだ?」
ちょうどその時、がさがさと茂みをかき分けて姿を見せたのはシドだった。彼の口には、兎がくわえられている。獲物をぽとりと口から落として、シドはアルダリオンの匂いをかいだ。
「ん? 吾輩はかまわんぞ。そいつからは、悪意は感じられないからな」
シドは、アルダリオンを危険人物ではないと判断したようだ。