幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
「しかたがないだろ。一度に硬くすることができるのは、せいぜいこのくらいなんだから」
シドがぶんと尾を振る。
「リーゼお嬢様の能力は素晴らしいですよ。それに、スキルというのは発動する回数が多ければ多いほど成長していくものですから。始めた頃に比べて、一度に固めることのできる範囲はずいぶん大きくなったではないですか」
「――だけど、せいぜいベッド一台分の広さじゃない?」
アルダリオンは誉めてくれるが、これでは足りない。
最初は、ひとり用のベッド半分ほどの広さしか固められなかったのは事実である。
リーゼの魔力の量は膨大だから、その気になれば一日百回ほどもスキルを発動することができるけれど、一度に作業できるのはベッド一台分だからなかなか進まない。
「三日前の倍の広さを固めることができるようになったのですから、三日後にはさらに倍になっているかもしれませんよ」
「――そうだったら、いいなぁ」
「お疲れでしたら、こちらに果実水のご用意がありますよ」
アルダリオンは、リーゼの世話係のような役に勝手についてしまった。
リリンダとは違い、アルダリオンはとことんリーゼを甘やかす。
シドがぶんと尾を振る。
「リーゼお嬢様の能力は素晴らしいですよ。それに、スキルというのは発動する回数が多ければ多いほど成長していくものですから。始めた頃に比べて、一度に固めることのできる範囲はずいぶん大きくなったではないですか」
「――だけど、せいぜいベッド一台分の広さじゃない?」
アルダリオンは誉めてくれるが、これでは足りない。
最初は、ひとり用のベッド半分ほどの広さしか固められなかったのは事実である。
リーゼの魔力の量は膨大だから、その気になれば一日百回ほどもスキルを発動することができるけれど、一度に作業できるのはベッド一台分だからなかなか進まない。
「三日前の倍の広さを固めることができるようになったのですから、三日後にはさらに倍になっているかもしれませんよ」
「――そうだったら、いいなぁ」
「お疲れでしたら、こちらに果実水のご用意がありますよ」
アルダリオンは、リーゼの世話係のような役に勝手についてしまった。
リリンダとは違い、アルダリオンはとことんリーゼを甘やかす。