幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
まだ、堤防の強化は終わっていないのだ。朝から降り続いていた雨は強く、川の水量は一気に増しているようだ。
(……だいぶ水量も増えてきたんじゃないかな)
上流の方で雨が降り始めたのか、昨日はいつもより水位が高かったような気がするのだ。そこでこれだけ雨が激しく降ってきたら、どうなるだろう。
――それに。
堤防が決壊しそうであれば、デリモの人達に避難するよう呼びかけなくてはならない。
いまだに町長はリーゼを領主として認めてはいないし、それは近隣の町や村の長達も同様だ。だが、リーゼが領主であるのは間違いないのだ。
近隣の住民達がリーゼを領主として認めないのは、いきなり都からやってきたリーゼが気に入らないというのもあるのだろう。
リーゼがこの地で過ごすのはほんの一時。時期が来れば、都に戻っていく――そう思われているのだとしたら、彼らが冷たいのも理解できた。
(……ちょっと、様子を見に行くだけだから大丈夫だよね)
護衛をつけないのは危ないとわかっているから、シドには声をかけてみる。
「シド、一緒に川まで行ってくれる?」
「いいぞ、主の頼みを断るはずがないだろう」
(……だいぶ水量も増えてきたんじゃないかな)
上流の方で雨が降り始めたのか、昨日はいつもより水位が高かったような気がするのだ。そこでこれだけ雨が激しく降ってきたら、どうなるだろう。
――それに。
堤防が決壊しそうであれば、デリモの人達に避難するよう呼びかけなくてはならない。
いまだに町長はリーゼを領主として認めてはいないし、それは近隣の町や村の長達も同様だ。だが、リーゼが領主であるのは間違いないのだ。
近隣の住民達がリーゼを領主として認めないのは、いきなり都からやってきたリーゼが気に入らないというのもあるのだろう。
リーゼがこの地で過ごすのはほんの一時。時期が来れば、都に戻っていく――そう思われているのだとしたら、彼らが冷たいのも理解できた。
(……ちょっと、様子を見に行くだけだから大丈夫だよね)
護衛をつけないのは危ないとわかっているから、シドには声をかけてみる。
「シド、一緒に川まで行ってくれる?」
「いいぞ、主の頼みを断るはずがないだろう」