幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
第四章 鉱山の世捨て人
リーゼが目を覚ました時には、部屋にいるのはリリンダだけだった。
いつもやっているように、二体の灰色兎がリーゼを守るように両脇に寝ている。見上げたのは見慣れた天井だが、いつ、ここに帰ってきたのだろう。
「頭痛いよぅ」
「風邪を引いたからしかたない。薬の時間」
リーゼがつぶやくと、口調はぶっきらぼうながらも優しい手つきでリリンダはリーゼを座らせた。身体を起こしたはよいが、頭痛がひどくて、部屋全体がぐるぐる回っているようだ。
差し出されたのは、緑色をした青臭い香りのする液体の入ったグラスだった。前世で見た青汁に似ている気がする。
「何これ……」
「アルダリオンが森で採ってきた。めちゃくちゃ効く……と本人は言っていた」
「ねえ、リリンダ。今思いきり目をそらしてるよね?」
リリンダは、こちらを見ようとはせず、そわそわとしている。リーゼは渡されたグラスをじぃっと見つめた。
鼻をつくのは薬草の香りだろう。すがすがしいと言えればよかったが、青臭いとしか感じられない。
(……でも、アルダリオンが採ってきてくれたんだから)
いつもやっているように、二体の灰色兎がリーゼを守るように両脇に寝ている。見上げたのは見慣れた天井だが、いつ、ここに帰ってきたのだろう。
「頭痛いよぅ」
「風邪を引いたからしかたない。薬の時間」
リーゼがつぶやくと、口調はぶっきらぼうながらも優しい手つきでリリンダはリーゼを座らせた。身体を起こしたはよいが、頭痛がひどくて、部屋全体がぐるぐる回っているようだ。
差し出されたのは、緑色をした青臭い香りのする液体の入ったグラスだった。前世で見た青汁に似ている気がする。
「何これ……」
「アルダリオンが森で採ってきた。めちゃくちゃ効く……と本人は言っていた」
「ねえ、リリンダ。今思いきり目をそらしてるよね?」
リリンダは、こちらを見ようとはせず、そわそわとしている。リーゼは渡されたグラスをじぃっと見つめた。
鼻をつくのは薬草の香りだろう。すがすがしいと言えればよかったが、青臭いとしか感じられない。
(……でも、アルダリオンが採ってきてくれたんだから)