幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
ドワーフである彼にかなう者はなかなかいないらしく、次から次へと敗者がムラトの前に杯を差し出していた。
「あれって、ムラトずうっと飲み放題なんじゃないの?」
「そうでしょうねぇ」
その様子を見ているアルダリオンも、ちょっとわくわくしている様子だ。ひょっとして、彼もムラトと対決したいのだろうか。
「アルダリオン、行きたいなら行ってきてもいいよ? リーゼ、ここでシドと待ってるから」
「いえ、リーゼお嬢様。お嬢様は、側で見ていてください。いつまでも彼にただ酒を呑ませるわけにはいきませんからね」
ふふと笑ったアルダリオンは、シャツの腕をまくりながら立ち上がった。リーゼは子犬の姿のシドを抱え、アルダリオンについてムラトの側による。
「よう、リーゼ嬢ちゃん。こんなところにいたのか」
「サージ! あのね、アルダリオンがムラトに挑戦するんだって」
祭りの喧騒の中、声をかけてきたのはサージだった。リリンダも一緒だが、二人とも腰に剣を帯びた動きやすい服装だ。
町の警備に関わる者は腕に布を巻くよう指示してあったけれど、その布を二人とも巻いている。遊びではないと見せているかのようだ。
「あれって、ムラトずうっと飲み放題なんじゃないの?」
「そうでしょうねぇ」
その様子を見ているアルダリオンも、ちょっとわくわくしている様子だ。ひょっとして、彼もムラトと対決したいのだろうか。
「アルダリオン、行きたいなら行ってきてもいいよ? リーゼ、ここでシドと待ってるから」
「いえ、リーゼお嬢様。お嬢様は、側で見ていてください。いつまでも彼にただ酒を呑ませるわけにはいきませんからね」
ふふと笑ったアルダリオンは、シャツの腕をまくりながら立ち上がった。リーゼは子犬の姿のシドを抱え、アルダリオンについてムラトの側による。
「よう、リーゼ嬢ちゃん。こんなところにいたのか」
「サージ! あのね、アルダリオンがムラトに挑戦するんだって」
祭りの喧騒の中、声をかけてきたのはサージだった。リリンダも一緒だが、二人とも腰に剣を帯びた動きやすい服装だ。
町の警備に関わる者は腕に布を巻くよう指示してあったけれど、その布を二人とも巻いている。遊びではないと見せているかのようだ。