幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
「グルァァァッ!」
そんな中、侵入者に向かって飛びかかってきたのは、ヴハ王国の軍が連れてきた軍用犬だ。隠れている人を探すのに使ったり、戦闘に駆り出されたりする。
「あ? お前達、吾輩に逆らうつもりか?」
背中の毛をぶわっと逆立てて威嚇すれば、全員後ろ足の間に尾を挟んでずるずると後ずさった。シドとの間にある力の差を、瞬時にして悟ったらしい。
「お前達も食え。ご馳走だぞ――吾輩の配下になるというのなら、食わせてやる」
「キュゥン」
シドが声をかけてやれば、いっせいに服従の姿勢を取る。デリモの犬達と一緒になって、餌を食い散らかしにかかった。
「大変だ! 犬が食料を荒らしているぞ!」
吸血鬼達に追われていた人間達が、食料を荒らしている犬に気付いた様子だ。追い払おうとこちらに向かってくる。犬達が逃げようとするのを制し、シドは人間の前に立ちふさがった。
「――吾輩にかなうと思っているのなら、かかってこい!」
「やばい、あいつ犬じゃないぞ」
「今、吾輩のことを犬と言ったのはどいつだ! 許さん!」
シドが吠えると、その吠え声だけで、テントがびりびりと震えた。
そんな中、侵入者に向かって飛びかかってきたのは、ヴハ王国の軍が連れてきた軍用犬だ。隠れている人を探すのに使ったり、戦闘に駆り出されたりする。
「あ? お前達、吾輩に逆らうつもりか?」
背中の毛をぶわっと逆立てて威嚇すれば、全員後ろ足の間に尾を挟んでずるずると後ずさった。シドとの間にある力の差を、瞬時にして悟ったらしい。
「お前達も食え。ご馳走だぞ――吾輩の配下になるというのなら、食わせてやる」
「キュゥン」
シドが声をかけてやれば、いっせいに服従の姿勢を取る。デリモの犬達と一緒になって、餌を食い散らかしにかかった。
「大変だ! 犬が食料を荒らしているぞ!」
吸血鬼達に追われていた人間達が、食料を荒らしている犬に気付いた様子だ。追い払おうとこちらに向かってくる。犬達が逃げようとするのを制し、シドは人間の前に立ちふさがった。
「――吾輩にかなうと思っているのなら、かかってこい!」
「やばい、あいつ犬じゃないぞ」
「今、吾輩のことを犬と言ったのはどいつだ! 許さん!」
シドが吠えると、その吠え声だけで、テントがびりびりと震えた。