幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
今日の護衛は、サージとリリンダが務めてくれるようだ。リーゼは素早くポシェットをかけて、彼の方へと向かう。
灰色兎のぬいぐるみは、片方はフランチェスカの手元に戻された。残る一体は、棚の上にちょこんと置かれ、つぶらな瞳でこちらを見つめている。
「リーゼお嬢様、お出かけですか?」
「うん。町を見てくる」
書類の束を抱えたアルダリオンと廊下ですれ違う。彼はにっこりとしてリーゼを見送った。彼の仕事ぶりは変わらず、この屋敷を支えてくれている。
アルダリオンのあとからやってきたオルシウスは、リーゼを見て微笑んだ。
「手紙、読んだ?」
「うん、読んだよ。ありがとう。オルシウス」
「それなら、よかった。じゃあ、僕はお昼寝に行くね。往復したら、ちょっと疲れたかも」
自分の部屋へと階段を登っていくオルシウスを見送る。朝、王都から戻って来たばかりだから、さすがのかれもちょっとお疲れの様子だ。
屋敷の外で待っているサージとリリンダに合流したら、ムラトの仕事場からは鍛治の音が聞こえてきた。今度は、何を作っているのだろう。
窓から顔をのぞかせたムラトが、リーゼに向かって手を振る。
灰色兎のぬいぐるみは、片方はフランチェスカの手元に戻された。残る一体は、棚の上にちょこんと置かれ、つぶらな瞳でこちらを見つめている。
「リーゼお嬢様、お出かけですか?」
「うん。町を見てくる」
書類の束を抱えたアルダリオンと廊下ですれ違う。彼はにっこりとしてリーゼを見送った。彼の仕事ぶりは変わらず、この屋敷を支えてくれている。
アルダリオンのあとからやってきたオルシウスは、リーゼを見て微笑んだ。
「手紙、読んだ?」
「うん、読んだよ。ありがとう。オルシウス」
「それなら、よかった。じゃあ、僕はお昼寝に行くね。往復したら、ちょっと疲れたかも」
自分の部屋へと階段を登っていくオルシウスを見送る。朝、王都から戻って来たばかりだから、さすがのかれもちょっとお疲れの様子だ。
屋敷の外で待っているサージとリリンダに合流したら、ムラトの仕事場からは鍛治の音が聞こえてきた。今度は、何を作っているのだろう。
窓から顔をのぞかせたムラトが、リーゼに向かって手を振る。