幼女で領主で聖女様!?名前を奪われ外れスキルと追放されたけど、辺境の地でなりあがる!
いつの間にか仲間が集まりサージを頭として傭兵団を結成することになっていたのだが、いきなり戦場に繰り出すのをサージ自身が恐れたからだ。
そんなわけで伯爵家から警備隊としての雇用を打診されたのは都合がよかった。当番が町を巡回している間、残った者達は連携しての戦いを訓練することができたから。
今はコルネリア・フリードベルクと名乗っている彼女は、知り合った当時、その伯爵家の娘で、大きな青い瞳が美しいほっそりとした少女だった。
サージ達が訓練をしている様子を、目を丸くして見つめていたのを思い出す。
最初は目が合うだけだった。
それから少しずつ話をするようになった。
惹かれ合うまで、長い時間はかからなかった。
サージもコルネリアも、互いに好意を持っているのは気づいていたけれど、どちらもその言葉を口にしようとはしなかった。
サージは仲間達の命を、コルネリアは伯爵家の娘としての義務をその背に背負っていたからだ。
コルネリアの結婚が決まった頃にはベイティス傭兵団はサージが納得できるだけの強さをそなえ、後任の傭兵団への引継ぎも終えていた。
もし、とサージは夢想する。
もし、サージかコルネリアか、どちらかがもう少しだけ無鉄砲だったなら。今とは違う未来があったかもしれない。
そんなわけで伯爵家から警備隊としての雇用を打診されたのは都合がよかった。当番が町を巡回している間、残った者達は連携しての戦いを訓練することができたから。
今はコルネリア・フリードベルクと名乗っている彼女は、知り合った当時、その伯爵家の娘で、大きな青い瞳が美しいほっそりとした少女だった。
サージ達が訓練をしている様子を、目を丸くして見つめていたのを思い出す。
最初は目が合うだけだった。
それから少しずつ話をするようになった。
惹かれ合うまで、長い時間はかからなかった。
サージもコルネリアも、互いに好意を持っているのは気づいていたけれど、どちらもその言葉を口にしようとはしなかった。
サージは仲間達の命を、コルネリアは伯爵家の娘としての義務をその背に背負っていたからだ。
コルネリアの結婚が決まった頃にはベイティス傭兵団はサージが納得できるだけの強さをそなえ、後任の傭兵団への引継ぎも終えていた。
もし、とサージは夢想する。
もし、サージかコルネリアか、どちらかがもう少しだけ無鉄砲だったなら。今とは違う未来があったかもしれない。