死神は花を狂おしい程愛してる

｢目が離せないんだもん……｣
俯く花楓の顔を向かせた。
花楓が上目遣いで蒼士を見る。
蒼士の目がキラキラしていて、花楓もジッと見る。

｢花楓？｣
｢蒼士さん、目…綺麗だね…｣
いつもは恥ずかしくて、あまりジッと見れない蒼士の顔。
こんな風に見るのは、初めてだ。
｢花楓の方が綺麗だよ。
俺は、穢れてるから…毎日何かしら人を傷つけてる…
でも…花楓への愛情だけは、綺麗なつもりだよ……｣
｢だから今、綺麗なの…？｣
｢うん…だって花楓のことしか考えてないし、見てないから……｣


レストランに着く。
車を降り、レストランを見上げる花楓。
｢やっぱ綺麗～｣
｢うん、綺麗｣
｢行こ、蒼士さん｣
｢俺は、もう少し見てたいな…｣
｢え？でも…見るだけじゃ……予約時間もあるし…
……って、蒼士さんなに見てるの？｣
｢花楓しか見てないよ｣
｢え？｣
｢さっきからずっと、花楓しか見てない｣
｢……///｣
｢あ、また顔が赤くなった…だから全然飽きないんだよな～！花楓見るの｣

やっとレストラン内に入った二人。
｢東園様、いらっしゃいませ。お待ちしておりました。こちらへ…｣
｢ん｣
席へ通され座る。窓からの景色もとても素敵で、花楓は見とれていた。
｢さすが話題になるだけのレストランだね～素敵…｣
｢そう？
まぁ…頑張ってる方だとは思うけど……｣
｢え？｣

｢ボス、本日は御来店ありがとうございます！
まさか、来てくださるなんて…光栄です｣
このレストランのオーナーが挨拶に現れた。