志岐さんと夏目くん


……当然のことを当然のように言う小日向くん。

真っ直ぐすぎる彼の言葉が、更に繋げられていく。



「なぁ、俺の言ってることって間違ってる? それともキミら二人には可能なの?」

「……う、うるさいっ!! 部外者は黙ってろっ!!」

「いやいや、黙らないよ。 なんで俺が黙らなきゃいけないの? 俺は夏目の友達だから、どう見ても関係者じゃん」

「うっ……」

「で? キミらはどうなの? 謝るの? 謝らないの? 謝る気があるならサッサと謝ればいいし、謝る気がないのなら もう帰ったら? どんなに粘っても元カノさんたちの気持ちは変わらない。 って、見てればわかるっしょ?」



その場の全員の視線が、男子二人に突き刺さる。

誰も何も言わず、ただただ男子二人を見つめていた。






「……クソッ!! テメェら全員 死ねっ!!」

「……地獄に落ちろっ!!」



という言葉を吐きながら、男子二人は足早に空き教室を出ていった。


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