志岐さんと夏目くん
「どんな捨て台詞だよ」
とケラケラ笑う小日向くん。
そんな彼に、佐々木さんと平山さんが駆け寄った。
「小日向くん、ありがとうっ!!」
「さっきのアイツらの顔ほんっとうに最高だった!!」
「捨て台詞マジでウケるっ!!」
「ねー!! あんなのほんとに言う奴いるとかヤバいんですけどっ!!」
なんて言いながら、ワーワーキャーキャーと騒いでいる。
小日向くんは二人のパワーに圧倒されてるみたいで、今度は小日向くんがたじろいでいる。
そんな三人のところに、馬場さんも駆け寄った。
そしてすぐに、
「馬鹿っ」
と言いながら小日向くんの頭をペチッと叩いた。
「危ないことしないでよ。 アイツらがまた暴れて、殴られたらどうするつもりだったの?」
「え、あー……そしたら殴り返した、かなぁ? やられっぱなしは嫌だし」
「ハァ……夏目くんには他校の奴と喧嘩して停学なんてダサいって言ってたくせに。 マジで馬鹿じゃないの?」
「無事だったんだからいいじゃん。 あ、夏目。 お前のブチギレシーンを俺のカッコイイシーンに変えちゃって悪かったな」