志岐さんと夏目くん
クラスメイトとの時間
………
……
…
その後。
うちのクラスのメイド喫茶には数多くのお客さんがやって来た。
何が人気かと言えば、もちろん夏目くんのメイドさんだ。
顔を赤くしながら恥ずかしそうに接客したり、たどたどしくポーズを取ったり、これまた恥ずかしそうに写真撮影にも応じたり。
とにかくもう、全部が可愛い。
そんな夏目くんにキュンキュンなのは、女性だけじゃなくて男性もだ。
むしろ男性客の方が多いかも……。
まぁそんなこんなで。
可愛い可愛い夏目くんの評判は瞬く間に広がり、廊下には常時 長い長い列が出来ていた。
「夏目効果、マジでヤバいなぁ」
と言って笑ったのは、小日向くんだ。
私と小日向くんは今、近所のスーパーに買い出しに来ていた。
もちろん先生の許可は得ている。
「まさか二日間分を一日で消費しちまうとは」
「ほんと、凄いよね」
「凄いを通り越して怖ぇわ」
ケラケラと笑う小日向くんが、カートいっぱいに大きなペットボトルのお茶やジュースを入れていく。
それを目算しながら、私も笑う。