志岐さんと夏目くん
なんか……本当に冗談を言うためだけに、私に声をかけてきたみたい。
その後もキモいオジサンの話は続き、別の裏方さんたちも巻き込んでワイワイガヤガヤ大盛り上がり。
私と夏目くんが付き合うという話は、もう誰も気にしていないようだった。
「お前ら、いい加減にしろっ」
と小日向くんに怒られ、接客から戻ってきた馬場さんにも怒られ……。
その後、休憩しにやって来た天然たらしの梶くんが シュンとする女子たちを思わせぶりな態度と言葉で慰め、また裏方はキャーキャーと大騒ぎ。
で……当然また、怒られる。
ということに何故か私も巻き込まれ、散々な状態に……。
──そんなこんなで。
あっちでもこっちでもバタバタしたまま、メイド喫茶は閉店の時間を迎えた。