志岐さんと夏目くん


明日はクラスメイト全員が、好きな場所に行って 好きに遊ぶことが出来る。

それは夏目くんの今日の頑張りがあるからこそだ。



「今日の分まで、明日いっぱい楽しも?」

「……二人で一緒に?」

「うん。 私と夏目くん、二人で一緒にだよ」



そっと、夏目くんの手を握る。



「私ね、もうあんまり周りの目は気にしないことにしたの。 まぁ、色々言われることはあるかもしれないけど……でも好きなんだから仕方ないよ。 だって止められないんだもん」



私は夏目くんが好き。

その想いは、誰に何を言われても変わらない。



「誰かに「夏目くんのどこが好きなの?」って聞かれても、正直 上手く答えられる自信はない。 でも凄く好きだよ。 これから先もずっと、私はどんどん夏目くんを好きになっていくと思う」



だから……他人に何を言われてもいい。



「私は、「夏目くんの全部が好きです」って堂々と言える人になりたいの」



だってその気持ちは、絶対に変わらないから。


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