志岐さんと夏目くん
なんていうか……思ってたのと少し違う。
夏目くんはクラスのムードメーカーだけど、見た目が派手というわけではない。
髪は染めてないしピアスも開けてないし、制服だって着崩さない。
でも顔の広い夏目くんなら、こういう友達が居てもおかしくはない……かも?
「えぇっ、二人とも変わりすぎててヤバいんだけどっ!? なにっ、なんかあったのっ……!?」
「お前が中学ん時から変わってないだけじゃね?」
「いやいやいや、それにしても変わりすぎだろぉ……」
あれ、夏目くんも驚いてる。
ということは、中学までは普通だったけど高校デビュー? ってやつでだいぶ変わったのかな。
「まぁ俺らももう高二だし、いつまでもガキじゃないってことだよ」
「そうそう、そーいうことっ!! つか初対面も多いし、とりあえず自己紹介しといた方がよくね?」
「あ、そう言われりゃそうだな」
派手目男子の視線が私に向く。
それから、その彼女たちの視線もだ。