志岐さんと夏目くん


「あれ? 違うのか?」

「うん、全然 考えてなかった。 でも、そっか。 確かにメイド服で遭遇したら、また色々面倒だっただろうなぁ」

「おいおい、じゃあメイド役をやらない理由ってなんなんだよー」


「え、普通に色んなところを回って楽しみたいからだけど?」

「お前っ、他のクラスの売上に貢献してどうすんだよっ」

「大丈夫大丈夫、うちのクラスにも客として来るから」



なんて言いながら笑う夏目くんに、小日向くんは呆れ顔だ。



「お前はほんと自由奔放だなぁ。 まぁいいや、とりあえずソイツらのこと少し教えといてくれない? それっぽいのが来たら一応連絡するからさ」

「あーうん、わかった。 名前は近藤 圭、それと山口 晴輝。 近藤は俺と同じくらいの身長で、短髪の黒髪。 でも耳にいっぱいピアスつけてたね。 山口は俺よりもちょい大きめで、襟足長めの茶髪。 どっちもアホっぽい顔してるから、来たら多分すぐわかるよ」



それを聞いてたみんなが、クスクスと笑う。

話を振った小日向くんも楽しそうだ。


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