誰を?何を?見ているの?
☆☆お互いの気持ち
朝も、今夜の事で
頭が一杯で彩葉と何を話したのか
覚えていなかった。
夜に実家に帰ると
兄貴が
「俺は、席を外すが
いいな、お前は今既婚者なんだ。
それは、忘れるな。」
と、言って家をでた。
しばらくすると
来客のブザーがなり
出ると天音で。
いきなり俺に飛び付いてきた。
天音を抱き締めると····
「·····ひどい···よっ·····」
と、泣きながら言う天音に
「ごめん、知らなかったんだ。」
「わた···し···はっ、薫ちゃんが···
すきっ···ずっと···かお··る·ちゃん···だけ··」
「ああ、俺も天音が好きだよ。
ずっと、天音が好きだった。
だけど、天音は兄貴が好きだと
思っていたから
邪魔をしたくなかったんだ。」
「私も···勇気なくて····気持ち···
伝えられなかった····」
と、涙を流しながら言う
天音を抱き締めてキスをする。
ああ、やっぱり····天音と·····
だが····
「天音、俺を信じて待っていて
くれないか?」
「ん?どう言うこと?」
「内容は話せないけど。
俺は、ずっと天音が好きだったんだ。
だから、天音と一緒に生きて
行きたいと思っている。
だから、少しだけ待っていて欲しい。」
と、言うと
なぜ?とか
待たないといけないの、とか
嫌だ、とか
「薫ちゃんは、私が好きなのに
他の人と暮らしているんだよね
それだけで息が詰まりそう
頭がおかしくなる。」
と、言う
彩葉とは、気持ちが通じてるわけでも
ないし、キスとかもしたことない
と、正直に話した。
天音は、驚いていたが
俺が天音を好きで
天音にはキスをしたからか
納得してくれた。
彩葉との残りの数ヶ月を
なんとか乗り越えて
一年後に離婚する。
そしたら、天音と一緒に
生きていける。
二人で、食事を作って食べた。
味は、おいしくなかった。
彩葉とは、やはり違う
彩葉の料理は美味しくて
美しい。
食べ終えてから
二人でテレビを見ながら
キスをしたりして過ごし
天音を送り
兄貴に連絡をして
兄貴が帰って来てから
天音と生きていくと話した。
兄貴は、落胆していたが
仕方ないと諦めたようだ。
今日は、彩葉の顔を見るのはと思い
《 兄貴の家に泊まるから 》
と彩葉にLINEをして
お風呂に入りに
天音に
《 お休み 》
LINEをして眠りについたが
彩葉がいない空間は
さみしい感じがした。