誰を?何を?見ているの?
☆☆なんで?①
親からの愛情を一心に受け
哲や薫からも可愛がられ
全てが思いのままだった
天音は······
両親から···
「あなたの言動や行動が
引き金になったことには、
間違いないのだから
少し自分の身の振り方を反省し
改めて考えなさい。」
と、言われ······
なんで?私が?そんなことを?
天音の頭には、疑問しかなかった。
両親は、毎日、仕事に出かけて行き
自分だけ·····家の中·····。
退屈で、たまらなかった。
ピアノの練習をするも
集中力がなく····
変化があれば、マネージャーから
連絡があることに
なっているが····
今は、何も····ない·····。
もぅ、どうして
私が、こんな思いをしないと
いけないの?
パパもママも仕事に行って
一人····取り残されて·····
ひま!。暇!。暇すぎる!!
散歩したり······
ショッピングしたり···
2、3日は、退屈しのぎ?にも
なったけど。
薫ちゃんや哲ちゃんは、
あの後、2、3日内に
家を空けた。
さらに、一週間後には、
引っ越しがあった。
二人がどこに行ったのか
まったく、知らされなかった。
パパやママは、知っているのかも
しれないが····。。。
あの日、薫ちゃんから
「自分の気持ちを伝えなかった事が
自分の本当の気持ちなんだとわかった。
本当に好きなら
本当に愛しているなら
何を差し置いても気持ちを伝えたと
思う。いくら相手が兄貴だろうと。
情けないが、
こんな風にならないとわからなかった
俺は、本当にバカだと思う。
俺は、天音と生きて行く気持ちはない。
中途半端な態度で、すまない。
天音の幸せを願ってる。」
と·······
納得できなくて
今から····
初めから····
もう一度····
と、話をしたが
薫ちゃんが首をふることはなかった。
泣き続ける私を薫ちゃんは
残して、私の家から出て行った。
いつも慰めてくれたり
励ましてくれたりする
両親も、その場を離れた。
あの女が行けないのよ
あの女が·····と····
いつしか、そう思うように
なっていて·····
フラフラ····と
家を出た······
いつもは、マネージャーの車か
タクシーを使用するが·····
地下鉄へと降りて行き
« ドーン » と······
肩に何かが····ぶつかり·····
あっ·····と、思った時には
体中に痛みが走り
意識を失くした。