誰を?何を?見ているの?
風間のお祖父様が
亡くなった。
哲さんの会社が起動にのり
定着するのを
見届けたように⋅⋅⋅⋅⋅⋅
おじいちゃまの悲しみは深く
悲しみにくれる中
おじいちゃまは、お祖父様の後を
追うように亡くなった。
阿川さん、水野さん、
黒木さんの落胆は
大変なものだった。
哲さんは、阿川さんに
俺のそばについて欲しいと
お願いした。
水野さんは、残りの人生を
お祖父様の墓守をします
と、言ってくれた。
ママは、気丈に振る舞い
黒木さんは、ママが側に置く。
「楽をしようとか、まだ、ダメよ。」
と、ママに言われていた。
日を置いて、ママが寝込んだのは
言うまでもない。
薫は、佐久間総合病院の事務長と
なり忙しい日々を送っている。
陽光(はる)も陽葵(ひまり)も
パパが大好き。
だが、二人が起きている時間に
中々、帰って来ることはない。
そう、二子の陽葵・女の子。
パパもママも
それは、それは、二人を可愛がっている。
父は、院長を退いて凪に任せた。
私⋅⋅⋅⋅⋅と、凪は言ったが
子育てて大変だし。
凪には、力強い見方の薫がいる。
二人で、色々考えて
病院を運営している。
もちろん、パパは相談役だ。
今日は、久々の休みで
寝ている薫。
「わぁ!!」
キッチンで料理をしていた
私も、ビクッ
あちゃ⋅⋅⋅⋅⋅⋅
と、慌てて寝室に向かうと
陽葵が、ベッドに上がり
薫に乗って騒いでいた。
「パパっ、パパっ、遊ぼっ」
「うっ、はよ。ひまり」
「ひまり、パパ、もう少し
寝せてあげようか。」
と、声をかけるが
「いやっ」
と、言う娘に苦笑い
「おはよう、彩葉。
ひまり、遊ぼか。」
と、抱き上げて起きる薫
「おはよう。
ごめんね。疲れてるのに。」
「大丈夫。
それに、疲れてるのは、
俺だけじゃないよね。
彩葉だって、毎日大変なんだから。
俺こそ、平日は、何もできなくて
ごめんな。」
と、言いながら
ひまりを抱いていない方の手で
私を抱き締めて頬にキスをする。
それを見て、ひまりが
きゃーっ、きゃーっ、騒いでいると
「あっ、パパ。おはよう。」
と陽光。
「陽光、おはよう。」
と、陽光の頭を撫でて
一緒にリビングへ。
少し遅い朝食を取り
薫は、陽光と陽葵を連れて
公園へ。
私は、片付けをして
洗濯物を干す。
佐久間の家は、
本宅にパパとママ
おじいちゃまの別宅に黒木さん。
本宅の横に
私達の家がある。
本宅と別宅は、住み安いように
哲さんが作りかえ
私達の家は、設計から
手掛けてもらった。
薫の意見も取り入れながら。
三軒とも皆、気にいっている。
春は、花見
夏は、お祭りや花火大会
秋は、月見
冬は、クリスマス
凪ととも子の家族
パパとママ
哲さん、阿川さん
紬君と天音ちゃん
私達家族
黒木さん
来れるメンバーで集まり
毎回、騒いでいる。
哲さんは、彼女を連れてきて
皆に御披露目したり
紬君と天音ちゃんから
妊娠の報告があったり。
遥⋅⋅⋅⋅⋅⋅
人って、不思議だね。
こんな風になるなんて
思ってもいなかった。
遥は、今、お祖父様やおじいちゃまと
一緒にいる?
いずれ、そちらに行ったら
沢山、話そうね。