彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目


 「みくる、返事は?」


 「……はぃ」


 「意識、飛ばすなよ」




 言葉の意味がわからず、目をパチパチしている間に

 私の頭が、氷牙さんの大きな手のひらで強引に引き寄せられた。



 私の唇の熱と、氷牙さんの唇の熱が溶け始める。




 キスというのは、唇と唇がサラッと触れあうだけ。

 そう、思い込んでいたけれど……



 私の中の常識は、彼からの攻撃的なキスで簡単に崩れてしまった。



 一度離れた氷牙さんの唇が、いろんな角度から何度も何度も私の唇を襲ってくる。



 刺激的で情熱的なキスに、息の仕方がわからない。

 脳がとろけて、何も考えられない。

 心臓なんて、肌を突き破りそうなほど飛び跳ねているし。


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