彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目



「氷牙さんは、
 あなたが暴走族の姫ということを
 知っているんですか?」


「話して……ないけど……」




「イチゴが大嫌いだということも、
 まだ言えていないんでしょ?」


「氷牙さんは、私がイチゴ好きだって
 勘違いしているから……」




勘違いしているのは、
それだけじゃない。



氷牙さんが一目ぼれしたのが私だって、
今も、大きな勘違いをしたままだし。






「姫……」


「ん?」


「結婚を、甘くとらえていませんか?」


「どういうこと?」



「本当の自分をさらけ出せない相手と
 結婚した末路は、
 離婚あるのみです」


「なんで、そう言い切れるの?」


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