彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目
軽く放った、私の疑問。
その言葉が心に刺さったかのように
総長は苦しそうに唇を噛みしめたから、
私の心まで、キリキリ痛んでしまう。
「僕の両親が、そうだったんですよ」
なんとか苦笑いを浮かべた総長に、
返す言葉も見つからない。
「それに氷牙さんは、
全国デビュー目前の、人気アイドルです」
「私が結婚相手じゃ、
不釣り合いって言いたいんでしょ?」
「いいえ。
金髪碧眼のプリンスに求婚されても
おかしくないほど、
姫は魅力的ですよ」
「本当に思ってる?」
「相変わらず、
自分の魅力に気づかない鈍感姫ですね。
あなたは」
それって
褒められたのか、ディスられたのか
わかんないよ。