彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目
「姫。
英語の宿題は、やってきましたか?」
「もちろん。見て見て!」
私は、英語のノートをめくり
「文句のつけどころがないくらい、
完璧でしょ?」
誇らしげに
総長にノートを突きつけるも。
「ご自分で、全て訳されたのですか?」
うっ……
さすが総長。
かなり鋭い。
心の中まで読まれそうなほど
総長の凛とした瞳が、
私に突き刺さっていて。
「昨日は……
英語がペラペラな乃々に……
ちょっとだけ……
手伝ってもらったかなぁ……」
「ちょっとですか?」
「あっ……うん」
口元は三日月形に緩んでいるものの
目の奥は笑っていない総長から
私は、気まずそうに目を逸らす。