彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目
席を立ち
金髪のゆるふわ髪を揺らしながら
「それでは、姫。ステキなお昼休みを」
優雅に微笑んだ総長に
――笑ってくれたぁ。
心の底から、
安堵が込み上げてきたのに……
余裕を帯びた笑顔が見れたのは
一瞬だけ。
私に背を向けながら、
総長の笑顔は、どんどん崩れていって。
唇を噛みしめ、瞳を陰らせ、
切なそうに下がる肩にカバンを掛け
総長は、廊下に向かって歩き出した。
私は、彼の悲しそうな背中
が廊下に消えるまで
彼の背中から
ずっと目が離せなかった。