彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目
「……なんだよ……それ」
「もっと早く言わなきゃって……
思ってたんですけど……」
「100%……違うって……」
「ごめんなさい。
どうしても……言い出せなくて……」
氷牙さんは、長い前髪をかき上げ
「なんなんだよ!
その、低レベルな嘘は!!」
怒りが爆発するように、
鋭い瞳を、私に突き刺した。
えっ?
低レベルな……嘘?
「私、嘘なんて……」
「そんなに、
俺と結婚するのが嫌なわけ?」
「そういうんじゃ……」
「昨日、帰ってこなかったのも、
総長と映画を見て
朝まで一緒にいたからだろ?」
「違っ……」
「みくるは俺じゃなくて、
総長が好きなんだよな?」
「だから……」
違いますから!!
「俺が嫌いなら、
はっきりと言えばいいだろ!!」
なんで、わかってくれないの?
「そんなに俺が嫌いなら、
『もう二度と目の前に現れるな』って、
今ここで、俺に命令しろ!!」