彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目
俺から、離れたいからって。
総長との恋を
邪魔されたくないからって。
あんな嘘までついて……
マジでムカつく。
マジで腹が立つ。
イライラが爆発しそう!
でも……
心の奥にいる、もう一人の俺が
小声で訴えるんだ。
みくるのことが、好きすぎ……
みくるが離れていくのが、怖すぎ……
嫉妬が苦しすぎて……
マジでしんどい……って。
相反する、二つの激情。
みくるを瞳に映すと
イケメン王子すぎる総長の
さわやか笑顔が、
俺の脳裏に浮かび上がるから
怒りのどす黒い感情が、
愛情を飲み込んでしまう。