彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目



俺の腕の中には、

心臓の激痛をごまかすように

自分の太ももを思いっきり叩き続ける
みくるがいて。



この腕をほどいて

みくるをこの場に置きざりにする
自分を想像すると

罪悪感で、心がめった刺しにされる。




でも……

綺月の言う通り……


みくるの命のが少しでも助かる方を、
俺は選ばなくてはならない。



綺月が自分のプライドを捨ててまで、

そのことを、
俺にわからせてくれたんだから。



< 222 / 343 >

この作品をシェア

pagetop