彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目
俺は
真っ赤なメガネをキリっと上げ
冷たい視線を、
地面に転がっているみくるに突き刺す。
「俺の運命の相手は、みくるじゃない」
「……うぅ」
「俺は今から、
電車で一目ぼれした子を探してくるから。
じゃあな、みくる」
めいっぱいの嫌み声を、
大好きな子にぶつけ
俺の服の裾を掴んだままの、みくるの手を
荒々しく、はぎ取った。
目をこれでもかって程
見開いた、みくるは
顔が隠れるくらい、背中を丸め
声をあげて、
ワンワン泣き始めてしまった。