彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目
合鍵のゆくえ
☆氷牙side☆
「ゾルックの皆さん、
パレードの準備はよろしいですか?」
市役所に用意された控室。
市の職員さんの問いかけに
「ばっちりですよ~」
蜜甘ウインクを飛ばし
指で作った丸を、頬にくっつけている
へんなテンションの千柳。
東京から
久々に地元に帰ってきて
彼女に会える!って、
浮かれているのはわかるんだけど……
ウザいのが千柳一人だけなら、
無視しとけばいいんだけど……
「パレード終わったら、即、解散な!」
「僕も、りんりんの家に
押しかけちゃおうっと!」
綺月と天音の声まで
ルンルンとスキップしているから
くつろぐために控室にいるのに
俺の心は休まらない。