彼の溺愛 致死レベル ゾルック 四人目
「パレードは、市街地を一周します。
30分間を予定しておりますので、
よろしくお願いします」
「よろしくお願いします」
綺月。千柳。天音。そして俺。
4人の声が、市役所の控室で重なった。
悪魔のような、
黒ベースの妖艶な衣装を身にまとい
控室を出て、建物の外に出た瞬間。
「キャ~! ゾルック~~!」
「氷牙様! お帰りなさ~い!」
市役所前の広場には
女子中高生だけじゃなく
子供から、お年寄りまで
地元の俺たちの全国デビューを祝おうと
数えきれない人たちが
集まってくれている。
俺は軽く頭を下げ、
パレード用のバスの屋上に登った。